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見えない資産をどう活用するか
所管経済産業省財団法人知的資産活用センターが2004年3月設立
ものづくり立国から知的財産立国へ――。マーケットのグローバル化と、激化する国際競争の中で「知的財産」への注目が集まっている。企業や大学の見えない財産を資産として捉え、ビジネスにどう結びつけるか。三月に設立した「財団法人知的資産活用センター」の取組みを紹介する。
ものづくり立国からの脱皮
「いいものを安くつくる」――これがわが国のお家芸だった。わが国が世界有数の経済大国となるプロセスを支えてきたのは、ものづくりの力である。家電製品や自動車など、メイド・イン・ジャパンのプロダクトが世界の市場を席巻し、日本経済は拡大を続けたわけだが、それに伴い人件費や地価が上昇、生産活動を支えるインフラコストは高騰した。
一方、安い人件費を武器に中国が「世界の工場」として、その地位を確固たるものにしている。クオリティーに関しては、まだわが国にアドバンテージがあるものの、キャッチアップは時間の問題だろうし、コストはもはや中国に太刀打ちはできない。「ものづくり立国」だけでは限界がきた。そんな中にあって、形のない知的財産が急速に注目を集めている。
大学の知財をどう活かせるか
大学の知財を活用しようということで、TLOが現在四一団体(承認TLO36・認定TLO5)あるが、運営には苦労しているところが多い。しかし国立大学が法人化され、教授などが保有する知的財産を大学保有に切り替え、ビジネス化を目指して知的財産管理本部を設置する大学が増えたが、まだまだ少数であり運営の難しさはこれからといえる。
知的資産活用センターの役割
そうした大学や企業の知的財産を経営資産として捉え、事業化、さらに新たな収入源として活用させようと設立されたのが「財団法人知的資産活用センター」である。同財団の理事長を務める赤松憲樹氏(前・尚美学園理事長)は、財団の目的を次のように語る。
「わが国が国際競争力に打ち勝ち、経済の活性化を図るには、知的財産を最大限に活用した経営手法の構築が必要であり、世界に通用するシステムの確立が急務です。
知的資産活用センターでは『知的財産の評価手法の研究』や『流通を前提とした信託手法の研究』『特許を軸としたビジネスモデルの構築支援』『資金調達情報支援』『産学の共同研究支援』『業界を越えた企業とのビジネスマッチング』などを柱とし、さらに『知財知識の向上を目指した人材育成』などを手掛けてゆきます」

北澤副理事長(学生情報センター社長)は「大学の持っている知財は、これからがビジネス化の時代」「学生にも知的財産に関する基礎知識が習得できる環境を提供し、就職活動における大きなアドバンテージを獲得させることも視野に入れている」と語る。
企業の知財部門への就職希望者は、年々増加しており、知財部門の担当者は法律や技術の知識に加え、特許をビジネスに結びつけるマネジメント能力が求められるなど、幅広い分野の能力が必要である。
知財戦略推進計画の主要項目には、知的財産の創造基盤を整備するとともに、大学における知的財産創造の推進が挙げられている。
財団法人知的資産活用センターと大学、そして産業界とのコラボレートが「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の復活への呼び水となることを期待したい。
財団法人知的資産活用センター概要
設立許可取得:平成16年3月16日
所管:経済産業省経済産業政策局知的財産政策室
目的:企業や大学が保有する知的資産を経営的見地から知的資産として捉え、最大
限に活用するための調査、研究、検証を行い、知的資産を核とした事業化支
援や流通の促進、人材育成を図り、わが国の産業振興と経済発展に資する。
事業:
◆知的資産を経営に活用するための調査、研究、検証。
◆大学や企業、地域などに対して研究成果をもととした知的資産有効活用の相談。
◆大学や企業などの知的資産を登録し、事業化支援や価値評価支援。
◆知的資産を有効活用する人材の育成。
◆講演会、出版物等の刊行、学術論文の発表など、上記事業に関連する普及啓発。
財団法人知的資産活用センター理事・監事一覧(敬称略・50音順)
理事長 赤松憲樹 尚美学園前 理事長
副理事長 小澤興朗 第一藍野学院副理事長
副理事長 北澤俊和 ㈱学生情報センター代表取締役社長
副理事長 増永保夫 UFJ信託銀行㈱特別顧問
専務理事 田代慈邦 協和特許法律事務所顧問
理 事 清成忠男 法政大学総長 理事長
理 事 下坂スミ子 前 日本弁理士会会長
理 事 棚橋祐治 石油資源開発㈱代表取締役社長
理 事 二村隆章 新日本監査法人代表社員公認会計士
理 事 丹羽一彦 中央国際法律事務所弁護士
理 事 八田英二 同志社大学学長
理 事 藤澤義之 メリルリンチ日本証券㈱会長
理 事 三好秀和 三好内外国特許事務所所長弁理士
理 事 山地克郎 ソフトウエア情報センター専務理事
理 事 吉田豊麿 日本国際知的財産保護協会理事長
監 事 三和彦幸 あずさ監査法人専務理事
監 事 齋藤力夫 齋藤総合会計事務所公認会計士税理士
記事の内容は第10号(2004年5月15日発行)を抜粋したものです。
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- スピーディーに判断する!― これが大学の生きる道《第二回》 (アクセンチュア株式会社 榎原 洋)
- 入学試験と「2009年問題」の功罪 (精神科医 和田秀樹)
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- 見えない資産をどう活用するか (財団法人知的資産活用センター)
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